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イギリスで出産当日に退院しました【NHSでの産後事情】

「出産当日に退院しました。」

 

日本ではありえないでしょうが、イギリスでは特に驚く話ではありません。

 

私は一人目の出産の時、緊急帝王切開になりましたがオペ後に2泊で退院。

二人目はVBACで自然分娩。結果的に鉗子(かんし)分娩になりましたが、朝6時半に出産し当日の21時に退院しました。うげっ。

 

イギリスでは高いお金を出せばプライベートの病院を選ぶことも可能です。ただ、通常はNHS(公立の病院)で出産することになります。NHSでは医療費が基本すべて無料です。出産費も帝王切開にかかる費用も一切支払う必要はありません。

 

こんな方におすすめ

  • イギリスで出産予定の方
  • 将来イギリスで子供を産み育てたいと考えられている方
  • 海外の出産事情に興味のある方
  • はっ!?と思うような話に興味のある方

 

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ただでさえ不安の大きい出産ですが、海外での出産となると勝手も分からず不安が増しますよね?日本の情報にも触れるでしょうが、出産、産後の理想像をつくり過ぎてしまうと、海外の医療システムの現実を突きつけられたときに落胆してしまうことがあります。

 

ひいてしまうような情報もあるかもしれませんが、怖がらせるのが意図ではありません。イギリスのNHSで二度出産し、いい経験も悪い経験もしたからこそお伝えできることがあるのではないかとここにつづります。

 

イギリスでは出産当日に退院しないといけないの?

source: TIME

当日退院しないといけないというわけではありません。もちろん母子の健康状態と医師の判断によります。問題がなければ、当日退院もありだということです。

 

キャサリン妃は産後7時間で退院。それも退院されたときの格好がワンピースにヒール。お付きの人がいたのでしょうが、髪もセットされていて完璧なお姿でした。きれいにしてもらえていいよねではなく、産後7時間で人前に出ないといけないプレッシャーは相当なものだろうなと。

 

比べるのもおこがましいですが、私はズタボロ雑巾なのに産後ハイ。一度目と二度目の出産で180度違う経験をしましたが、それでも産後はただただ早く退院して家に帰りたかった、これしかありません。

 

イギリスNHSでの産後体験(一人目)

イギリスNHSでの産後体験(一人目)

 

一人目は緊急帝王切開となったため、予定していたバースセンター(助産所)での出産が叶わず、治安の悪い場所にある避けたいと思っていた病院での出産となってしまいました。そこでの産後の経験がもう散々でして。。。

 

日本の病院では産後、オムツ替え指導や沐浴指導がありますよね?イギリスではそういった指導はなく、健康状態が一通りチェックされた後、問題がなければポンと赤ちゃんを横に置かれます。それ以降は完全に母子同室でほぼ放置された状態となります。一人目を出産した時、これがかなりのカルチャーショック でした。

 

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帝王切開の痛みでなかなか娘を抱き上げることもできず、四苦八苦。とりわけ忙しい日だったのかもしれませんが、スタッフはなかなかつかまらず。ぬうぉーーーと痛みに耐えながら娘を抱き上げおっぱいをあげベッドに下ろすという作業を繰り返していましたが、今思えば母乳も出ていなかったんでしょう。娘が泣き続け、助けを求めるも冷たい一言を放たれて放置。イギリスの医療のボケ!!!と心の中で悪態をついていたわけです。

 

イギリスNHSでの産後体験(一人目)

 

この病院では食事をベッドまで運んで来てくれるわけではなく、ごはんよーの声がかかったら、自分たちで取りに行くスタイルでした。産後であらゆるところが痛いママさん達がミイラのような歩き方で配膳場所まで行ってごはんを取ってくるわけです。まるでマイケルジャクソンのスリラー状態。そうまでして取ってきた病院食は残念ながら美味しくありません。でも、この短い滞在期間の間に「タダだから」と自分を慰める術を覚えてしまいました。

 

同室のママさん達は多国籍だったのですが、あるママさんの家族がお見舞いに来たかと思えば、カレーを広げ床に座って食べ始める始末。プーンと漂うカレー臭の中で、違うベッドのママさんの尿瓶があふれていると怒鳴りまくる旦那さん一名。(おいおい、そこのファミリー。病院の床で食べることも衝撃だけど、今おしっこあふれてるって聞こえてたよね?そばでカレー食べてる場合じゃねーよ!(ごめんあそばせ))

かと思えば、スタッフが隣のベッドの仕切りカーテンをあけた途端、きゃーーーっと絶叫。どうもママさんが赤ちゃんの顔に布をかけていたらしく、スタッフが「何してるの!!」とすごい剣幕で怒っているもののそのママさんは英語が一切分からず。どこかの国の文化で産後赤ちゃんの顔に布をかけるとかあるの!?こんな環境で寝られるわけないし。。。

 

この同室の方々のお騒がせはNHSのしわざではありませんが、ここには書ききれないこの病院での一連の出来事で「ここは地獄なのか!?頼む、悪い夢だと言ってくれ。帰りたい、帰りたい、帰りたい。。。」という心境に。Discharge(退院してもいいよ)と言われたときはほっとし過ぎてうるっときました。10年前の話なので事情は変わっているかもしれませんが、ロンドンは場所によってはこういう病院もある(あった)という一例です。

 

ちなみにですが、帝王切開の抜糸は、なななんと!自宅ででした。ぎょえっ。

 

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イギリスNHSで産後体験(二人目)

イギリスNHSで産後体験(二人目)

 

かたや二人目を出産したロンドン郊外の病院は同じNHSでも180度対応が違いました。お産自体はハードなものでしたが、関わってくれたスタッフの皆さん、体のケアはもちろん、優しい声かけなどの心のケアも十分にしてくださり感謝の気持ちしかありません。一度目の経験が強烈過ぎてNHSのケアにトラウマがあったのですが、その嫌な思い出を塗り替えるくらいいい思い出を作ってくれました。

 

私が図太くなっていたこともあるでしょうし、NHSでの出産に対する期待がゼロ、いやマイナスだったからというのもあるでしょう。そういう事を差し置いても、同じNHSとは思えないほどのケアをしていただきました。

 

ただ、このときもやはり早く退院して家に帰りたかったことは事実です。

同室の方は一組だけだったので、一度目とは比べ物にならない程静かでした。ただ、NHSは産後にゆっくり休養するところではないという情報が脳に刻み込まれているのかもしれません。

一日ゆっくり休んでいきなさいとも言われたのですが、ご近所さんに預けていた長女を早く迎えに行きたかったので、一定量のおしっこを出せば退院させてあげるの一言に水をガブ飲みし当日退院できたわけです。

 

ちなみにここでは産後すぐにティーとトーストが提供されました。ザ・イギリス。

 

まとめ

出産も育児もこれといった正解はないんですよね。ただ、調べれば調べるほど理想が高くなっていきませんか?

ただでさえ不安の大きい出産については、日本語の情報に触れることも多いかと思います。ただ、日本の産後の手厚いケアのことを知り過ぎると、イギリスのサービスと比較し落差に落ち込んでしまいます。イギリスの産後ケアに日本と同じものは期待はしないこと、これに尽きます。

NHSにはNHSの良さがあるのも事実です。初産婦か経産婦かによっても感じ方が違うかと思いますが、介入し過ぎず適度な距離を保ってくれることはある程度の自由があるとも言えるでしょう。

 

一人目と二人目の体験記からも分かるように、同じNHSの病院でもエリアによってサービスには雲泥の差があります。

おそらく住んでいるエリアの病院数カ所が選択肢に上がるでしょうが、ご近所さんの口コミを聞いてまわるなど、しっかり情報を集めて慎重に病院選びをされることをおすすめします。

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